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子なし夫婦だからこそ感じる老後の不安ってあるよね


みかんみかん

家と老後資金と介護への対処法をまとめみよう!

このブログ記事にたどり着いて頂きありがとうございます。

「途次大志の備忘録」の執筆者の途次大志(toji-taishi)です。

夫婦と一口に言っても千差万別で、他の夫婦でうまくいっているからと言って鵜呑みにするわけではないけれど、目安、参考意見として知っておきたいものですよね。

若い頃には他人事だった「老眼」がいよいよ我が身に起き始めると、子どもがいない子なし夫婦の私たちは老後への不安が否応なく増してきました。

他の夫婦はどうしているのか?を調べても、子どものいる夫婦や世帯の情報ばかりで、子なし夫婦の私たちにとっては今ひとつ参考になりにくいものです。

私たち夫婦も20年以上の子なし夫婦で、公的なデータや私的な経験を踏まえ、私たちなりに子なし夫婦の老後に向けて取り組んでいます。

公的なデータや具体的な事例が、私たちと同じ子なし夫婦の方々の老後の不安の解消に参考になれば幸いです。

私たちなりの「子なし夫婦の老後の3つの不安」への対策
  • 住居:残された人には申し訳ないけど「持ち家」かな?
  • 資金:大事なことは「家計簿」を付け続けることかな?
  • 介護:「ハートページ」で情報収集しておくと良さそうかな?
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子なし夫婦は老後に備えてどんな家が良い?

OKK4住宅を所有している世帯割合

私たち子なし夫婦も30代や40代の頃に「このまま賃貸住宅で良いか?」それともローンを組んで「マンションを購入した方が良いか?」と迷いました。

きっと多くの30代や40代の人たちが私たちと同じように迷ったことは、総務省のデータからも読み取れます。

60歳を過ぎれば住宅を所有している世帯割合が7割程度で横ばいになりますが、40歳から44歳で住宅を所有している割合が5割を超え、30代から40代の同年代の友人たちの変化を目の当たりにして迷いが生じるものなのかもしれません。

住宅を所有している世帯割合
  • 25歳未満: 1.4%
  • 25-29歳: 8.3%
  • 30-34歳:23.8
  • 35-39歳:39.3%
  • 40-44歳:51.1%
  • 45-49歳:60.1%
  • 50-54歳:65.7%
  • 55-59歳:68.7%
  • 60-64歳:71.0%
  • 65-69歳:71.3%
  • 70-74歳:71.1%
  • 75歳以上:70.7%

参考:総務局統計局「住宅・土地の所有状況」

夫婦が大切にしたいことを再確認

アラフィフ以上の私たちの世代は特になのかもしれませんが、どこかで「家は所有するもの」というような、脅迫めいた価値観が存在していたように思いませんか。

ただ、先程の総務省のデータ「住宅を所有している世帯割合」を見ると、横ばいになった60歳以降の世代の割合は7割程度なのです。

少なくとも「みんながみんな」住宅を所有している訳ではないという客観的な視点も忘れずに持ち合わせておきたいものです。

私のようなぐうたら者への戒めのために「男子たる者、家を持って一人前」的な誠に一元的な価値観によって得られた恩恵もなくはなかったと思いますが、これからはもう少し多元的で多様性のある価値観が広がるように思いますし、そうであって欲しいものですよね。

私たち夫婦の場合は、まだ「もしかしたら子どもができるかも?」という年齢だったこともあり、家の広さや環境など判断が難しい点はありましたが、だからこそ夫婦でしっかりと話し合い、夫婦として大切にしたい価値観を再確認して、最終的には「マンションを購入する」という決断に至りました。

10年以上、購入したマンションで暮らし続けていますが、家を購入するにしろ、賃貸に住み続けるにしろ、大きな決断の前にしっかりと夫婦で話し合っておいたことが大事なことだったなと今となって実感しています。

持ち家だと住宅改修が可能

マンションの購入前に夫婦で将来や老後のことも含めて考えていたつもりでしたが、当然ですが全てを想定できていたわけではありません。

実家での高齢の父の自宅介護をサポートしてみて、持ち家の良い点に気づいたのはマンションを購入してからずっと先のことでした。

この後の「子なし夫婦の介護」でもご紹介しますが、介護保険制度を利用して「要介護」の程度によって、様々な居宅介護支援を受けることができます。

居宅介護支援の中には、家の中に手すりを付けたり、車椅子が段差を乗り越えられるようにしたりするための住宅改修も含まれています。

分譲のマンションであれば、こうした介護のための住宅改修も制限を受けにくい点は持ち家の利点のように感じました。

ちなみに私たち夫婦のマンションの室内にも、老後を想定してトイレやお風呂場に手すりを購入前にオプション料金を支払って追加しましたが、高齢の父の自宅介護をサポートしてみて、必ずしもそうした介護設備が役に立つとは限らないことも理解しました。

私の父の場合のように、すい臓がんから脳梗塞を併発して自宅に戻ってくると、お風呂場に手すりがあろうとなかろうと、家のお風呂自体に入浴することが叶いませんでした。

病状による身体の状態や患者本人の意向によって、必要となる介護設備が大きく異なることを実感することができました。

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残された人のことも考えておきたい

自宅を所有することが必ずしも良いことだけではないと気付かされたのは、父が他界した後のことでした。

父が所有していた実家を母に相続登記しなければならなくなりました。

法務局を通じての相続登記の手続きを、全て自力で行ったからかもしれませんが、残された人たちに宿題として残してしまうのは申し訳ない気持ちになるほど労力と時間の掛かる手続きでした。

そもそも家を所有していなければ、ここまでの手続きをしなくても済むのなら、残していく人のことも考えて検討する必要があるように感じました。

いずれにしろ、当然ながら全ての選択による結果にはメリットとデメリットが伴うからこそ、夫婦でしっかりと話し合っておくことが大事であるとさらに考えるようになりました。

良くも悪くも、子どもの育児から開放されている子なし夫婦は時間的にも余裕があるので、ゆっくりと夫婦で価値観を再確認しておきたいものですね。

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子なし夫婦の老後資金はいくらあれば良い?

金融庁が「老後資産2,000万円」と報告書を作成したことが象徴するように、多くの人が年金だけでは老後の生活が成り立たないのでは?という不安を抱えているでしょう。

一方で、すでに年金を受給している世代を羨ましく感じている人もいるのではないでしょうか。

父が亡くなり母の年金手続きを行いましたが、この年金支給額ではこれまで通りの母の生活が維持できないなということを理解しました。

確かに父の生前、父と母の夫婦二人の年金を合算すれば、支給額的には生活に困ることはなかったでしょうが、母一人ということになれば「こんなに減るんだ!」というのが実感でした。

現在の年金受給者で、この程度の支給額なら「私たちの老後はどうなるのだろう?」と不安が大きくなりました。

子なし夫婦の生活費の目安

何ごとも目安があれば考えやすくなるものです。

そうした目安を知る時に、子なし夫婦にとって面倒なのは、子どものいる夫婦または世帯の目安が一般的であるということかもしれません。

総務省の「家計調査年報」のデータをもとに「子なし夫婦の生活費」を、私たち子なし夫婦なりに以前、算出してみました。

その際、子なし夫婦の生活費の目安として「月々25万円」という金額を算出しています。

目安はあくまで目安

月々25万円という金額は、私たちなりに算出した「子なし夫婦の生活費の目安」です。

公的なデータをもとにして、平均世帯人員2.98人の月々の平均生活費と推移、生活費の内訳、年代ごとの生活費の比較を考慮して算出した金額です。

同じ子どもを持たない子なし夫婦であっても、夫婦の価値観によって大きく異なることは容易に理解できると思います。

何かしらの目安があれば、考えるスタート地点には立てる気がします。

日本年金機構の「ねんきんネット」で参照できる各自の見込み額と合わせれば、目安として考えていけそうです。

ただ、あくまで目安は目安に過ぎないことを頭に入れておかないといけないのでしょうね。

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家計簿を付け続ける

子なし夫婦歴20年以上の私たちですが、結婚以来、つまり20年以上、家計簿は付け続けています。

この家計簿は、本当に私たち夫婦を大いに支えてくれています。

私と妻と二人共通とに分類し、光熱費や食費はもちろん、帰省と遊びの旅行費用も分けるなど比較的細かく分類できていると思います。

この20年以上連続したお金の出入りの記録によって、私たち子なし夫婦が、どのようなものにどの程度の支出をしてきたかを全て理解できます。

先にご紹介した子なし夫婦の生活費が月々25万円というのは、総務省のデータをもとに算出した金額で、私たち子なし夫婦の家計簿から算出される生活費とは正直なところ異なっています。

私たちにとっては家計簿から算出された生活費の方が目安としては、より参考になることはご理解いただけるでしょう。

子どもがいる夫婦も子なし夫婦も夫婦には、それぞれの価値観があり、その価値観によって生活費も大きく変わることは容易に想像できます。

家計簿を付けることで、それぞれの夫婦としての生活費の目安を得られることが老後の不安を少しでも軽減してくれるように感じています。

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子なし夫婦の老後の介護はどうすれば良い?

子どものいる友人たちは「子どもに介護してもらおうなんて考えていないよ」とよく言っています。

ただ、そうとは言っても、何かがあった時に「子どもがいる」ということは、きっと彼らの安心材料ではあるはずです。

老後の子なし夫婦が心配なのは、「ちょっとしたこと」を相談できる若者や現役世代との接点がないかもしれないと感じてしまうことのように思います。

高齢の親の介護を経験

父親はいろいろなことを私に教えてくれました。

すい臓がんの告知から二度の入退院、そして父が強く希望した自宅での療養生活。

父の自宅療養をサポートする過程で、実体験として多くのことを知ることができました。

それまで「ヘルパーさん」や「ケアマネ」という言葉は聞いたことがありましたが、実際に関わらないとわからないものですね。

主治医やケアマネさんとのやり取りは全て私が行いましたが、余命3ヶ月と言われる父のすい臓がんの進行状況を見ながら、父の意向に合わせた介護の体制を整えるのは簡単なことではありませんでした。

父と私の良好な親子関係があり、全力でサポートをしたという自負はあるものの、果たしてどれほど父の意向に沿った介護をしてあげられたのかという疑問は残っています。

残念ながら、子なし夫婦の私たちが納得のいく介護を受けるということは、さらに難しいように感じている一方で、姪や甥に負担を強いるのは避けたいと強く感じるようになりました。

介護保険制度とハートページ

老後の私たち子なし夫婦の介護を考えると、残されるパートナーや姪や甥に負担を掛けないためにも、可能な限り準備をしておいた方が良いだろうと考えています。

おそらく老後はほぼ確実に公的な医療保険のお世話になることでしょう。

医療保険と同時に理解してきたいのは介護保険、つまり介護保険制度です。

その介護保険制度を理解するために良い方法は、市区町村の役場で入手できる介護サービス事業者ガイドブック「ハートページ」という冊子です。

父の介護のサポートの時も参考になった冊子で、非常にありがたい存在でした。

介護保険制度の説明から地域に応じた介護サービス事業者が一覧で掲載されています。
この冊子の存在を知り得たことが、父の介護をサポートした私へのプレゼントのように感じています。

「情報を得ること」は老化させたくない

「ハートページ」に掲載されている近隣の介護サービス施設を散歩がてら、外観だけでも見学するというのも、子なし夫婦の介護への準備につながるように思います。

「特養」と呼ばれる特別養護老人ホームや「老健」と呼ばれる介護老人保健施設の区別が今はつかなくても、そうした情報を得ようとすることで次第に理解ができるようになるのでしょう。

老眼になると電車の中で本を読むのも難しくなり、新しい情報にもどうしても鈍くなっている我が身を実感します。

さらに年を重ねれば目だけでなく聴力や体力も低下するのは世の常でしょう。

「ちょっとしたこと」も我が子に聞くことができない子なし夫婦は、老後を迎えても自分たちだけで情報が得る必要性があります。

介護のことだけでなく、家や資産のことも含めて「情報を得ること」は老化させたくはないものですね。

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まとめ

子なし夫婦だからこそ感じてしまう家と資金と介護の3つの不安を解消するための対策を、公的なデータと私たちなりの経験をもとに整理してみました。

夫婦の価値観はそれぞれで、夫婦のことは夫婦にしかわからないでしょう。

多様性を求められる時代だからこそ、夫婦で話し合ってそれぞれの夫婦に合った老後の生活を描き、元気な間に準備しておくことが良さそうです。

そのためにも「情報を得ること」だけは老化させたくはないものですね。

参考文献

総務省統計局「住宅・土地の所有状況(2008年)」

金融審議会「高齢社会における資産形成・管理」

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)」

日本年金機構「ねんきんネット」

介護サービス事業者ガイドブック「ハートページ」

【子なし夫婦の不動産相続の教訓】遺言書なし相続登記の必要書類一覧

【体験談】法務局に通い不動産相続登記の申請手続きを自力で行う手順

最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。これからも良質な情報をお届けできるよう精進いたします。今後とも「途次大志の備忘録」をお引き立ての程、よろしくお願い致します。 途次大志

Title toji-taishi-no-bibouroku途次大志のプロフィール紹介

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