横浜の歴史を学べる5つの施設を紹介するよ
各施設ごとの特長を理解して選んだ方が良さそうだね
こんな人にオススメ
- いずれ横浜を訪れる知人がいる人
- 横浜の歴史をざっくり知りたい人
- 横浜在住の人
このブログ記事にたどり着いて頂きありがとうございます。
「途次大志の備忘録」の執筆者で横浜在住20年以上の途次大志(toji-taishi)です。
横浜に住んでいるなら観光で訪れた人にスムーズに説明できるくらいに横浜の歴史をざっくりと知っておきたいものです。
横浜には歴史を学ぶことができる博物館や資料館が多くありますが、展示しているテーマが異なるため、あなたが知りたい時代区分を明確にした上でどこに訪問するかを決めた方が良さそうです。
- 【開港以前】の横浜の歴史なら「神奈川県立歴史博物館」「横浜市歴史博物館」
- 【開港前後】の横浜の歴史なら「横浜市開港資料館」
- 【関東大震災以降】の横浜の歴史なら「横浜みなと博物館」「日本郵船歴史博物館」
横浜の歴史を知るために博物館・資料館を活用
仕事で海外のある都市に行った際、その土地で育った現地の社員が休みの日を利用して街の観光に連れて行ってくれました。
残念ながら彼はその街の歴史をあまり知らず、質問をすると単に困らせてしまうだけで、結果的には観光をあまり楽しむことができませんでした。
他人のことはともかく自分のこととして考えてみると、なんとなく横浜の歴史を理解しているつもりでも、いざ仕事や観光で訪れてくれた人に横浜の歴史を説明しようとすると要点がつかめず難しいということに気づきます。
横浜市の人口の10倍の人が観光にやってくる
横浜には年間3,000万人以上の観光客が訪れます。
3,000万人と聞いてもピンときませんが横浜市民の人口の約10倍と考えると理解しやすいでしょうか。
もしくは全国の都道府県の住居人口トップ3である東京都、神奈川県、大阪府の住人全員に相当する数の人たちが毎年横浜に観光で訪れるという表現の方がわかりやすいでしょうか。
いずれにしろ国内、国外を問わず横浜にたくさんの観光客が訪れてくれることは横浜に住む者にとっては嬉しく感じます。
横浜の歴史に関する博物館と資料館
何かの縁があって横浜に訪れた人に歴史を交えた情報を提供するためには、事前に我々横浜に暮らす人が横浜の歴史についてある程度知っておく必要があります。
横浜の歴史を知るには博物館や資料館があることは横浜に住んでいる人ならよく知っていくことです。
博物館や資料館が多くあり、どこか似たような名前で正確に理解している人はどれだけいらっしゃるのでしょう。
私たち夫婦も横浜に住んで20年以上が経ちますが「関内辺りにいくつかあるよね」という程度にしか理解していません。
さらによく似た名前があって混乱してしまいます。
「歴史博物館」だけでも「神奈川県立歴史博物館」「横浜市歴史博物館」「日本郵船歴史博物館」と3つの施設があります。
「開港」と名の付く施設も「横浜開港資料館」と「横浜市開港記念会館」と住所が異なるにも関わらず、非常にややこしくなってしまいます。
この辺りの混乱具合はきっと「横浜市民あるある」ではないでしょうか。
横浜の歴史をざっくりと理解するコツ
横浜の歴史を知りたいと思っても何からどうやって手を付ければ良いかわからない時には博物館や資料館でわかりやすい展示物を眺めるのが良さそうです。
できれば博物館や資料館に行く前に「4つの出来事」を境にした「5つの時代区分」を知っておくと横浜の歴史がざっくりと理解しやすくなります。
何かを理解する際には、先に整理棚のような枠組みを作っておく方が記憶を呼び起こす際にスムーズに取り出せそうに感じます。
横浜市の人口の推移について「4つの出来事」と「5つの時代区分」という整理棚を用いて考えていきましょう。
【横浜開港以前】
1859年に横浜が開港された年の横浜市の人口はわずか482人でした。
【横浜開港以降】
開港後、急激な発展を遂げ1923年の関東大震災を迎える直前の横浜市の人口は42万人に達し、開港当時から比べると約1,000倍増加しました。
【関東大震災以降】
関東大震災による一時的な減少があったものの横浜市の人口は増え続け終戦前の1942年には100万人を突破しました。
【横浜大空襲以降】
しかし1945年の横浜大空襲後の人口は62万人に減少してしまったのです。戦争がいかに人々の暮らしに影響をもたらすかということが人口の増減からも容易に想像できます。
【横浜博覧会以降】
1989年の横浜博覧会を経て令和の時代を迎えた現在は100万人を遥かに超えて370万人以上になりました。
横浜の「4つの出来事」と「5つの時代区分」で整理しながら理解していくと良さそうです。
知りたい横浜の歴史に合った博物館・資料館を選ぼう
横浜の歴史を知ることができる博物館は下記の5つの施設です。
- 神奈川県立歴史博物館(中区)
- 横浜市歴史博物館(都筑区)
- 横浜市開港資料館(中区)
- 日本郵船歴史博物館(中区)
- 横浜みなと博物館(西区)
どの施設を利用しようかを選ぶ時、ついつい料金やアクセスだけに目が行ってしまいます。
各施設によって展示されている内容が異なるため、自分の知りたいことを学べそうかどうかという視点を持つことを忘れないようにしたいものです。
たとえば1945年の横浜大空襲以降の戦後の歴史を知りたいのであれば「神奈川県立歴史博物館」や「横浜市歴史博物館」よりも「横浜みなと博物館」の方が適しているかもしれません。
博物館・資料館の展示テーマ
5つの歴史に関する博物館や資料館の常設展のテーマを見比べてみます。
施設の大きさによって展示できるスペースが異なることもあり展示テーマの数も異なることが容易に理解できます。
全体の展示テーマの数だけでなく各展示コーナーのテーマの分類も異なっています。
単純に考えれば自分の知りたい時代により多くの展示コーナーを設けている施設の方があなたが得たい情報を得られやすいでしょう。
5つの時代区分に展示テーマ数を分類
各施設の展示テーマを「4つの出来事」に基づいた「5つの時代区分」で仕分けると各施設の特長がより見やすくなりそうです。
たとえば「神奈川県立歴史博物館」の場合、常設展のテーマは全部で5つあります。
そのうち3つの展示コーナーを使って1859年の横浜開港以前の「原始・古代」「中世」「近世」の展示がされており、1923年の関東大震災以降から現在までは「現代・民族」という1つの展示コーナーで展示されています。
このように各施設で「5つの時代区分」にそれぞれいくつの展示テーマを設定して展示されているかを知ると、あなたが知りたい時代区分の施設が見つかりそうです。
5つの時代区分別の展示テーマ比率
5つの横浜の歴史に関する博物館や資料館の展示において「5つの時代区分」にどれくらいの割合で紹介しているかを数値化して「見える化」してみました。
各施設ごとすべての展示テーマ数を100%した場合の「5つの時代区分」に相当すると思われる各展示テーマの数をパーセント表記で算出し、各施設がどの時代区分に特化していそうかを示しています。
「神奈川県立歴史博物館」や「横浜市歴史博物館」は原始、古代、中世を含めた「横浜開港以前」の歴史に多くの展示テーマがあるようです。
「横浜市横浜開港資料館」はその名前が示す通り「横浜開港前後」の展示テーマに絞られています。
「日本郵船歴史博物館」と「横浜みなと博物館」は「横浜開港以降」から現在までを比較的均一に展示しており、特に「横浜みなと博物館」は「横浜大空襲以降」の時代区分に厚みを持たせた展示を行っていることがうかがえます。
まとめ
横浜に住んでいる人は横浜が好きで気に入って住んでいる人が多いなと感じます。
私も同じですが、好きな割に横浜の歴史について知らない自分に気づくと同時にもっと知りたいと思います。
遠くからお金と時間を掛けて観光に訪れてくれた人に少しでも横浜のことを知ってもらえることは嬉しいことです。
横浜観光に利用できる乗り放題の一日券の特典の活用方法も含めて横浜の歴史をスムーズに案内できるようになると少しでも喜んでもらえるのではないかと思っています。
さぁ、あなたはどの時代区分に興味がありますか?
参考文献
神奈川県立歴史博物館公式サイト
横浜市歴史博物館公式サイト
横浜市開港資料館公式サイト
日本郵船歴史博物館公式サイト
横浜みなと博物館公式サイト
横浜市人口のあゆみ2010公式サイト
横浜市文化観光局観光振興課記者発表資料公式サイト
これからも良質な情報をお届けできるよう精進いたします。
今後とも「途次大志の備忘録」をお引き立ての程、よろしくお願い致します。
途次大志