JR東海ツアーズのツアー商品「ぷらっとこだま」って「きっぷ」とは異なるんだね
「料金」「時間」「快適性」が平均的に高く心強い移動手段だね
このブログ記事にたどり着いて頂きありがとうございます。
「途次大志の備忘録」の執筆者で何でも一度は経験したい途次大志(toji-taishi)です。
これまで横浜から幾度となく実家のある大阪に行ったことでしょう。
帰省やプライベートの移動は料金が安いに越したことはないですが、「料金」だけでなく「時間」と「快適性」のバランスが旅を楽しくするのだと思うようになりました。
「料金」x「時間」x「快適性」のバランスが大事!
横浜から大阪へ移動には新幹線、飛行機、高速バス、マイカーなどがあり、新幹線でも「のぞみ」「ひかり」「こだま」があり、ご紹介するような「ぷらっとこだま」というツアー商品もあり、様々な手段から選ぶことができます。
高速バスでも夜行便と昼行便があり、横浜と大阪の間を日中たっぷり使って走る「横浜グラン昼特急大阪」を往復利用しましたが、座席や個別カーテン、充電設備や車内トイレもあり「快適性」に優れていることを実感しました。
横浜と大阪の間の移動はもっぱら新幹線の「のぞみ」と思い込んでいましたが、JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」を往復で利用してみて「料金」「時間」「快適性」がバランス良く揃ったツアー商品なのだと感じました。
年末年始やお盆も「ぷらっとこだま」
「ぷらっとこだま」が大阪への帰省を必要する私のような利用者にとってありがたいのはお盆や年末年始、ゴールデンウィークといった繁忙期にも利用できる点です。
横浜から大阪へ夫婦など二人以上移動で「料金」を重視する場合、エクスプレス予約の「EXこだまファミリー早得」という選択肢もありますが、繁忙期には設定除外日があり利用できません。
「時間」と「快適性」よりもさらに「料金」を重視する場合、「青春18きっぷ」という選択肢もありますが、ゴールデンウィークには利用できずないため、毎日利用できる「ぷらっとこだま」というツアー商品はそれだけでもありがたい存在です。
「ぷらっとこだま」の料金
これまで当たり前のように新横浜駅から新大阪駅への新幹線による移動は「のぞみ」でしたが、通常期と繁忙期に分けて料金を整理してみるといろいろなことに気づくものです。
新横浜駅〜新大阪駅(2019年10月現在)
自由席:設定なし
指定席(通常期):10,600円
指定席(繁忙期):11,900円
グリーン席(通常期):12,100円
グリーン席(繁忙期):13,400円
ちなみに料金比較の対象はあくまで新横浜駅と新大阪間であり、東京駅と新大阪駅ではありません。
横浜に20年以上暮らして思うのは、様々な種類の情報の基準が「なんでも東京」ということです。
大阪や札幌に住んでいる頃はあまり感じませんでしたが、横浜市は東京23区に次ぐ日本で二番目に人口が多い都市でありながら、情報の多くが「なんでも東京」基準なように感じます。
確かに東京駅と横浜駅は電車で30分ほどの近距離ですが、東京基準の情報をその都度「横浜変換」を行わなければなりません。
ということで、この記事は東京駅からではなく新横浜駅を基準として作成していきます。
新幹線の料金比較のグラフを見れば、一目して「ぷらっとこだま」の「料金」の魅力を感じて頂けるでしょう。
東海道新幹線の「料金」比較
新横浜駅と新大阪駅の新幹線の料金を改めてグラフとして整理してみると、いろいろと「あ、そうなんだ!」ということに気づきます。
まず、東海道新幹線の料金体系は「のぞみ」と「ひかり・こだま」と大きく分けることができます。
「のぞみ」の料金は高いだろうと想像していた人も多いかもしれませんが、「ひかり」と「こだま」が同じ料金であることはご存知だったでしょうか。
ゴールデンウィークなどの繁忙期は指定席の料金は通常期と比べて高くなるものの、自由席とグリーン席は繁忙期と通常期が同額で設定されています。
新横浜駅〜新大阪駅(2019年10月現在)
【のぞみ】
自由席:13,540円
指定席(通常期):14,390円
指定席(繁忙期):14,590円
グリーン席:19,260円
【ひかり・こだま】
自由席:13,540円
指定席(通常期):14,070円
指定席(繁忙期):14,270円
グリーン席:18,940円
少しでも節約するために繁忙期を避けて移動しようとされていた方にとって、自由席やグリーン席では関係がなかったということです。
グリーン席の「快適性」
料金比較のグラフの縦軸は下限が10,000円で作成しているので、あたかもグリーン席の料金が指定席の2倍に感じるように思われるかもしれませんが、そうではありません。
ただそれでも指定席に比べてグリーン席は5,000円くらい高く、それだけ「快適性」が期待できるということでしょう。
こんな私でも新幹線のグリーン席に何度か乗らせて頂いたことがあり、確かに座席のゆったり具合、全座席の充電設備、読書灯、フットレストや提供されるおしぼりなど「快適性」を感じることができます。
そんなグリーン席の快適性の中でも「ブランケット」が用意されている点が個人的には嬉しいです。
東海道新幹線の「時間」比較
その名の通り「こだま」を利用する「ぷらっとこだま」で気になるのが乗車時間です。
- のぞみ(201号):2時間11分
- ひかり(461号):2時間39分
- こだま(637号):3時間37分
新横浜駅から新大阪駅の「のぞみ」であれば名古屋駅、京都駅のわずか2駅にのみ停車するだけです。
「こだま」はその点、言ってみれば東海道新幹線の「各停」です。
新横浜駅から新大阪駅のすべての駅を空で言えるでしょうか?
その東海道新幹線の駅、すべてに停車するのです。
おまけに「こだま」が停車する駅で「のぞみ」を先に通すため、駅での停車時間も数分間になることもあります。
「こだま」で新横浜駅と新大阪駅を移動すると「のぞみ」よりも1時間半ほど長く「時間」が掛かってしまいます。
東海道新幹線の「快適性」比較
「ぷらっとこだま」で使用される「こだま」の新幹線車両はN700系が採用されています。
車内設備や座席で「のぞみ」や「ひかり」と比べて大きく快適性が異なるということはないでしょう。
座席が確実に確保されているので、出発時刻に合わせてホームに行けば良いのでストレスもありません。
3時間半以上の移動になるので「快適性」を求めるなら、「ぷらっとこだま」はグリーン席も用意されているので選ぶことができます。
旅を楽しく移動するために、自分なりのバランスに見合った「料金」「時間」「快適性」の選択肢として、繁忙期でも利用できる「ぷらっとこだま」は利用者にとっては心強い存在です。
横浜から大阪へ「ぷらっとこだま」往復旅
何事も自分で体験してみないと気が済まない性格なので、妻と二人で新横浜駅から新大阪駅まで往復で「ぷらっとこだま」を利用してみました。
「快適性」の高いグリーン席と迷いましたが、「料金」を最優先させ指定席にして、片道3時間40分弱の「こだま」の「時間」を過ごしました。
通常期でも指定席はほぼ満席
通常期に当たる2019年10月の平日、新横浜駅から「こだま」に乗り込みました。
てっきり平日の「こだま」の指定席はガラガラだと思っていましたが、指定席車両はほぼほぼ満席でした。
出発の前日に新横浜駅のJR東海ツアーズの窓口で「ぷらっとこだま」を手配しましたが、その際に二人席は満席で三人席を予約しましたが、指定席車両全体がこんなに満席だとは思ってもいませんでした。
ふだん「のぞみ」に乗車することが多く気づきませんでしたが、「こだま」の車両編成ではもともと自由席車両が多く、指定席車両は16車両の中でわずか3車両だけであることも予約が取りにくい理由なのでしょう。
また「ぷらっとこだま」は「きっぷ」ではなく「ツアー商品」なので、指定された指定席またはグリーン席にしか座ることができないため、「きっぷ」のように自由席に移動するということができません。
「こだま」だからいつでも指定席の予約が取れるだろうという油断は禁物なのだとわかりました。
予定が決まれば早めに手配をした方が良さそうです。
「こだま」には車内販売がない
「きっぷ」ではなくツアー商品である「ぷらっとこだま」には特典として「1ドリンク券」が付いています。
「こだま」利用で注意しないといけないのは車内販売がないという点です。
車窓を眺めながらのビールを楽しみにしている場合は、出発駅の指定されている売店で引き換えておきましょう。
ビールだけでなく指定されている売店の飲み物の多くが「1ドリンク券」で交換できるのも嬉しいです。
もし新大阪駅から「ぷらっとこだま」に乗る場合で、缶コーヒーではなく「カップに入ったホットコーヒー」が飲みたいのであれば、新大阪駅23・24番線ホームに向かってください。
新大阪駅の23・24番線ホームにある「Bellmart」ではコンビニにあるようなコーヒーマシーンがあり「カップに入ったホットコーヒー」が「1ドリンク券」で交換できます。
「ぷらっとこだま」往復してみて
旅を楽しくする自分なりの考え方として「料金」x「時間」x「快適性」のバランスが大事!とご紹介しましたが、「ぷらっとこだま」はこの3つがどれも平均的に良いという印象です。
実際に新横浜駅と新大阪駅を往復で利用してみて、アラフィフの私たち夫婦も移動を楽しむことができました。
横浜と大阪を移動する手段はいくつかあります。
「料金」は高速バスに比べれば高いでしょうが、「のぞみ」に比べれば安いです。
「時間」は飛行機に比べれば掛かり、同じ新幹線の「のぞみ」と比べても1時間半くらい長くかかりますが、高速バスに比べれば短い時間で移動できます。
「快適性」は高速バス「横浜グラン昼特急大阪」のように個別カーテンがあり独立3列シートに比べれば劣るとはいえ、通常の新幹線と同様で飛行機のエコノミー席よりもリラックスできます。
「青春18きっぷ」のように座席を確保できるか?という心配や乗り換えることもなく、新横浜駅から乗車し3時間37分を車内で過ごしていれば新大阪駅へと連れて行ってくれます。
車窓を眺めながらビールを飲んでも良し、お弁当を食べても良し、新幹線なのでトイレも付いていますし、なんなら喫煙も可能です。
旅の移動に求める「料金」「時間」「快適性」のバランスは人それぞれですが、少なくとも私たち夫婦は「ぷらっとこだま」というツアー商品の存在をありがたく感じています。
まとめ
高速バスの種類、本数は顕著ですが、東京駅と大阪駅を結ぶ移動手段は選択肢も多く、好みに応じて選ぶことができます。
横浜と大阪の場合は、東京に比べれば限定される部分があるとはいえ「ぷらっとこだま」のような選択肢があるという点は嬉しいことです。
限られた休日を利用した帰省を考えると、繁忙期でも利用できる点も非常に心強く感じます。
東海道新幹線の料金比較や時間比較のグラフを作成してみて、「ぷらっとこだま」のグリーン席は「きっぷ」としての「こだま」のグリーン席と比べて繁忙期でも5,000円以上も得するんだと改めて気づきました。
こうしたなんとなく知っていることも、改めて調べて整理してみることで理解が深まるものですね。
参考文献
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。これからも良質な情報をお届けできるよう精進いたします。今後とも「途次大志の備忘録」をお引き立ての程、よろしくお願い致します。 途次大志